作家の畑正憲さんが経営する「東京ムツゴロウ動物王国」で、離乳できた生後2ヵ月半程度の仔犬をブリーダーから預かり、王国で1ヶ月半前後生活させ、他の犬や異種の動物と交流させることで社会性を身に付けさせる「犬の保育園」を開設。と言う記事が今朝の毎日新聞に載っていました。
英国では以前からペットショップやインターネットでの生態の販売は法律で禁止されています。ペットショップにはコーディネーターと呼ばれるプロが待機していて、家族構成や環境、子供は何歳位か、高齢者はいるか、週末の過ごし方等いろいろな質問をされ、その家庭にふさわしい犬種を勧められるというシステムが出来上がっています。そしてブリーダーを紹介されそこから購入します。
つまり衝動買いはありえないのです。
ペットショップで目と目があったから、TVコマーシャルによく出てくるから、今流行っているから等という理由で、犬を購入することができない仕組みができているのです。こういう仕組みができていれば放棄犬は減少するはずです。
自分が犬と、どういう付き合い方がしたいのか、家庭環境はどうなのかといった事で犬種を冷静に考えてから決めることが大切です。長生きすれば15年~20年も一緒に生活するわけです。そうした先のことも考えて、初めて良きパートナーとしての暮らしができるのですから・・・
仔犬が生後3ヶ月から4ヶ月頃までに、ブリーダーが個々の仔犬の性格を理解できるトレーナーに、E.T(essential training)(社会経験を積ませ、社会性を身につけるための訓練)を委託します。
これはとても重要なことで、仔犬が社会の刺激に出会わずに成長すると、後にいきなり遭遇、例えば、車や花火や子供の大声等々にショックを受け、不安や恐怖を引き起こすことがあります。いったん恐怖心を持ってしまうと、それからのトレーニングは非常に困難になります。
トイレの躾や、おすわりとか待て、フセといったトレ-ニングは家庭で出来ますし、初心者でも飼い犬と一緒にトレーニングスクールに少し通えばコツを学ぶこともできます。
もちろん社会化のトレーニングもある程度は家庭でできるのですが、生後3ヶ月頃に毎日たくさんの犬と遊ばせたり、街中を歩き回ったり、電車や車に乗せたり、子供達のあふれるところへ連れて行ったり、繁華街の食べ物の匂いのただよって来る所へ連れて行ったり、という事を毎日するとなると困難です。
日本もこのようなシステムができてくれると、人間と犬との共存がうまく行くのですが・・・
人間の幼児教育も全く同じではないでしょうか?子供同士取っ組み合いをしたり、時には喧嘩をしたり、群れて遊ぶということが私は重要ではないかと思います。そういう取り組みをしている幼稚園があって、その結果最近問題になっているキレルという子がそこでは減ったという話を耳にしました。昔はそんな取り組みをせずとも子供同士そうやって遊ぶのが普通でした。
環境省も6月施行の動物愛護法の改正に合わせ、離乳前のペットの販売を規制するというところまできました。さらに進んで生態の展示販売を早く規制して欲しいと願ってやみません。
そしてペットショップへ行く前に、里親になってくれるのを待っている子たちがたくさんいることもどうか忘れないでほしいと思います。
そして、国レベルで殺処分のセンターではなく、里親募集するシェルターの施設が作られることを望みます。
ところでゲストはお馴染みスタンダードプードルのイサベラちゃんです。
五郎が生後5ヶ月位の時にイサベラちゃんを怖いと思い込んで以来、イサベラちゃんを見ると固まってしまうのですが、なんとか離れずに写真が撮れました。前回に比べれば大変な進歩でした。
気疲れしたのかよく眠っています。