爽やかな朝を迎えた清里高原です。
ゲストはビーグルのヴィクトリアちゃん12歳、フラットコーテッド・レトリーバーのフランソワーズちゃん3歳とアンジュちゃん1歳です。
そう私達の
九州への旅の途中このブログを見て、早朝、中国自動車道の三木SAまで会いに来てくださったご夫婦と御愛犬です。
ヴィクトリアちゃんは、バーネットヒルへ初めて来てからもう11年になります。
若い時はとても明るいヤンチャ坊主でした。その頃は我が家の先代のGRのJUNもまだ若く元気一杯で、ヴィクトリアちゃんと走り回っていました。そんなヴィクトリアちゃんは清里が大好きで、パパ、ママが旅行の支度をしながら、「バーネットヒルへ行くよ」と言うと遠足の前夜の子供のようにはしゃいでいたそうです。そして車が清里に近づくと嬉しくて興奮しながら高原の匂いを嗅いでいました。バーネットヒルに到着して車を降りると、待ってました~ と言わんばかりに走り回って、JUNとも遊びました。夜はいつもお気に入りのTシャツを着てパパの膝の上でお酒の友です。
そのヴィクトリアちゃんが4年前8歳の時、突然癲癇の発作を起こしました。
その発作はだんだん頻繁に起こるようになって、薬に頼らざるを得なくなりました。でも発作が治まっている時は何事もないように元気でしたが、年毎に老化の症状も出てきて足腰が弱ってきているようでした。JUNももうその頃は走り回るようなことはあまりしなくなっていましたから、お互い調度良かったのかもしれません。
昨年のヴィクトリアちゃんは、ゆっくり歩いても腰がふらつく程衰えていました。
それでも「バーネットヒルが好きで、ここに来ると元気になるんです」とご夫妻は仰って下さいました。
三木のSAで会った時はとても元気そうにSA内のドッグランで歩いていたのですが、今回の清里行きの直前7/26に倒れ寝たきりとなってしまいました。ご夫妻ももう覚悟を決めていらしたのかもしれません。獣医師と相談され、滞在中の薬を持って連れておいでになりました。
そんなヴィクトリアちゃんでしたが、清里についたら、急に目が輝きはじめ、心地良さそうに外の空気を吸ったり、意思表示するようにさえなりました。大好きな清里に来たことに気づいたのでしょうか?
その夜はバーラウンジで、今までと同じようにパパの膝の上に抱かれ気持ち良さそうにしていました。
時々心配そうに、フランソワーズちゃんが覗きにきて、ヴィクトリアちゃんの顔を舐めてやっていました。
翌朝ご夫妻はフラットコーテッド・レトリーバーの集まりに参加すべく、眠り続けるヴィクトリアちゃんを抱いて御殿場に行かれました。そして御殿場に着いて直ぐのことです。パパとママに看取られて、全く苦しむこともなく静かに息を引き取りました。
パパはそれからクーラーボックスと氷を買って、その中にそっとヴィクトリアちゃんを寝かせてあげました。
その夜のバーラウンジは、たくさんヴィクトリアちゃんの思い出話になりましたが、ママは涙が止まりません。パパは「ヴイクトリアは大好きなところに最期に来られて嬉しかったと思います大往生ですよ。でも辛いです」と仰っておられました。
クーラーボックスの中の花をそえられたヴィクトリアちゃんはとても安らかで、気持ち良さそうに昼寝をしている仔犬のようでした。今頃は虹の橋のたもとで若返ったJUNと一緒に走り廻っていることでしょう。
ヴィクトリアちゃんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。
フランソワーズちゃん、アンジュちゃん、パパママを頼むよ。
卯月、奈々、五郎、みんなでお見送りしました。